裁判所の紛争解決手続

手続の特徴

簡易裁判所地方裁判所
調停支払督促少額訴訟通常訴訟労働審判
話合いで円満な解決を図る手続書面審査で行う迅速な手続1回の審理で行う迅速な手続判決によって解決を図る手続(労働関係の紛争のみ)
迅速な審理で,紛争の実情に即した解決を図る手続
 裁判官と,社会的経験や専門的な知識を持った2人以上の調停委員からなる調停委員会が,当事者の間に入り話合いで円満に紛争を解決しようとする手続。
 当事者が納得するまで話し合うことが基本なので,実情にあった円満な解決が期待できる。
申立ての手数料は,訴訟の半額程度である。
調停成立

 話合いがまとまった場合には,その合意内容は調停調書に記載される。この調書は,判決と同じ効力を持つ。
調停不成立

 相手が出頭しない場合や,話合いがまとまる見込みがない場合は,手続を終了する。
 金額の多少にかかわらず,金銭の支払を求める場合に利用でき,申立人の申立てに基づいて,相手方に支払を命じる手続。
書類の審査のみで行うので,審理にために申立人が裁判所に来る必要がない。
 申立ての手数料は,訴訟の半額である。
支払督促の効力
 相手方から異議の申立てがなく確定すると,仮執行宣言付支払督促は確定判決と同じ効力を持つ。
支払督促に対する異議申立て
 相手方から異議の申立てがあると,当然に通常の訴訟手続に移る。
異議申立て後の訴訟は,請求の額に応じて,支払督促を発付した簡易裁判所又はその簡易裁判所を管轄する地方裁判所で行われる。
 60万円以下の金銭の支払を求める場合に利用できる手続で,原則として1回の期日で審理を完了して直ちに判決を言い渡す手続。
 紛争の内容があまり複雑ではなく,証拠となる書類や証人をその場ですぐに調べることができる場合に,この手続の利用が考えられる。
通常訴訟への移行
 相手方の申述又は裁判所の判断により,通常訴訟手続に移行する場合もある。
不服申立ての方法
 判決に対して不服があれば,異議の申立てのみを行うことができる。
控訴をすることはできない。
 異議後の判決に対しては不服を申し立てることができない。
 裁判官が,法廷で,双方の言い分を聴いたり,証拠を調べたりして,最終的に判決によって解決を図る手続。
 お互いの言い分が食い違い,話合いによって解決することが難しい場合は,この手続によることが考えられる。
 紛争の対象となっている金額が140万円以下は簡易裁判所,140万円を超えれば地方裁判所が事件を取り扱う。
不服申立ての方法
 判決に対して不服があれば,控訴をすることができる。その場合は,1審が簡易裁判所であれば地方裁判所,1審が地方裁判所であれば高等裁判所で審理される。
 裁判官と,労働関係の専門的な知識経験を有する2人の労働審判員からなる労働審判委員会が,3回以内の期日で,双方の言い分を聴き,証拠を調べ,事案の実情に即した審判を出す手続。また,見込みがあれば,当事者の間に入り話合いで円満な解決を目指す。
 申立ての手数料は,訴訟の半額程度である。
 手続は非公開。
 3回以内の期日で主張立証が可能であることが前提であるため,紛争の内容があまり複雑ではない場合,また,ある程度柔軟な解決を視野に入れられる場合に,この手続の利用が考えられる。
通常訴訟への移行
 労働審判委員会の判断により,通常訴訟手続に移行する場合もある。
調停が成立した場合
 話合いがまとまった場合には,その合意内容は調停調書に記載される。この調書は,判決と同じ効力を持つ。
審判が行われた場合
 不服申立ての方法
 労働審判に対して不服があれば,異議の申立てをすることができる。異議申立て後の訴訟は,同じ地方裁判所で審理される。
 審判の効力
 当事者から適法な異議の申立てがないときは,労働審判は裁判上の和解と同一の効力を有する。

手続の流れ

最高裁で発行しているパンフレットはこちら

上記の手続後

  • 調停で約束されたことが行われない
  • 仮執行宣言付支払督促正本を受領したのに支払がない
  • 判決正本を受領したのに判決の内容が行われない

こんな場合は

→地方裁判所(又は執行官)へ強制執行の申立て

※少額訴訟判決及び少額訴訟和解については簡易裁判所でも申立できます

【主な強制執行手続の種類】・・・差し押さえる財産や勤務先(給料の支払先)などは,自分で調査する必要があります。

  1. 不動産(土地,建物),動産(家財道具,貴金属など)の差押え
    相手方の財産の差押え→→→財産の売却→→→売却代金の中から,お金を受け取ることができる(配当手続)。
  2. 給料の差押え
    相手の給料の1/4の差押え→→→勤務先から直接お金を受け取ることができる(請求できる金額に達するまで)。