裁判所で活躍するProfessional:裁判所書記官

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裁判所書記官。時代の変化を楽しみ、より良い司法サービスの提供のために常にチャレンジを続けたい

 江本 佳央理 
  徳島地方裁判所 裁判所書記官(H26採用) 

 私は現在、民事部立会係で働いています。書記官には「公証官」、「コートマネージャー」としての役割があり、法律上様々な固有の権限も与えられています。
 「公証官」とは、裁判手続の経過を公に証明する役割です。例えば、法廷で行われた手続や内容は「調書」にまとめますが、この「調書」は裁判官であっても作成できず、作成できるのは書記官だけです。厳粛な法廷で行われたことが、私の作成する調書によってのみ証明されるため責任を感じますが、一方で裁判を利用している方の人生に関わる重大な仕事を行っているという実感があり、やりがいも感じます。
 また、「コートマネージャー」とは、裁判手続が円滑に進行するよう、例えば、利用者からの問合せに適切に対応したり、次回の裁判までに準備をしてもらいたいことを促したりする役割です。裁判の内容や裁判官がその裁判をどのように進めていきたいかを正しく理解しつつ、裁判官と密接に連携し、利用者と十分な意思疎通を図ることは、書記官の醍醐味であると感じます。
 また、現在、裁判のデジタル化が進んでおり、そのような変化の中で書記官としてできることは何か、自分なりに考え、実行していくことは大きなやりがいです。例えば、コミュニケーションツールを用いて裁判手続を行う場合に、双方の主張を過不足なくまとめた上で、その場で共有するという取組を行っています。これによって、今後の裁判の方向性や予定を即座に共有でき、円滑な裁判の進行に繋がると考えています。初めは慣れないこともあり苦戦をしましたが、試行錯誤した末、重要な主張を手際よくまとめて、共有できるようになり、自分自身の成長と達成感を感じました。
 デジタル化に伴う変革期を迎えている今、デジタルツールの活用により、裁判のやり方も大きく変わっていくと思いますが、デジタル化後の裁判においても、書記官は適正迅速な裁判の実現に不可欠な存在であることは変わらないので、これからも常にチャレンジしていきたいです。

 Private Time 

 ワークライフバランスが充実しており、終業後は自由な時間を過ごすことができます。習い事もしやすいので、ピラティスに通い始めました。休日は、美味しいものを食べに行くことや旅先で温泉に入ってまったりすることが多いですが、一日映画鑑賞をすることもあります。好きなことを思う存分楽しんでリフレッシュしています。