トップ > 各地の裁判所 > 東京地方裁判所/東京簡裁以外の都内簡易裁判所 > 東京地方裁判所について > 管内の裁判所の所在地 > 東京地方裁判所中目黒庁舎(ビジネス・コート) > 米国における第14回国際倒産裁判官会議への参加
令和6年5月21日から22日にかけて、米国サンディエゴ州において、INSOL International(倒産や事業再生を専門とする法律家のグローバルな組織)が主催し、世界銀行(World Bank)及び国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)が協賛する第14回国際裁判官会議(Fourteenth Multinational Judicial Colloquium on Insolvency)が開催され、東京地方裁判所民事20部(倒産部)の髙田美紗子判事と最高裁事務総局民事局局付の水野峻志判事が出席しました。
同会議には、世界23か国47名の裁判官が参加し、各国における近年の倒産法制や実務についての紹介があったほか、UNCITRALのモデル法(UNCITRAL Model Law on Recognition and Enforcement of Insolvency-Related judgement (2018)及びModel Law on Enterprise Group Insolvency(2019))、中小企業の倒産手続に関する立法ガイドライン(UNCITRAL Legislative Guide on Insolvency Law for Micro-and Small Enterprises(2021))についての講義、事例検討のディスカッションなどが行われました。
髙田判事は、各国における近年の倒産法制や実務についての紹介のカリキュラムの中で、①新型コロナウイルスによるパンデミック前後の事件数の動向と推察されるその原因、②ウェブ会議の利用等、パンデミック期間中に導入された運用上の工夫、③我が国の倒産手続のデジタル化に関する法改正の状況についてスピーチを行いました。また、水野判事は、各国からの参加者と倒産手続のデジタル化に当たっての課題や運用上の問題点について意見交換を行うなどしました。髙田判事、水野判事とも、各国代表者の発表や参加者との意見交換等を通じ、有益な示唆を得ることができました。
(会議の様子)