トップ > 各地の裁判所 > 東京地方裁判所/東京簡裁以外の都内簡易裁判所 > 東京地方裁判所について > 管内の裁判所の所在地 > 東京地方裁判所中目黒庁舎(ビジネス・コート) > 7.3.19 香港におけるINSOL Hong Kong 2025司法円卓会議への参加
令和7年3月19日に中華人民共和国香港特別行政区終審裁判所(Court of Final Appeal)において、INSOL International(倒産や事業再生を専門とする法律家や会計士を中心とするグローバル組織)が主催し、世界銀行(World Bank Group)及び国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)が協賛するINSOL Hong Kong 2025 Judicial Round Table(司法円卓会議)が開催され、東京地方裁判所民事20部(倒産部)の成瀬ひろみ判事と最高裁事務総局民事局局付の水野峻志判事が出席しました。
この会議は、アジア太平洋地域の倒産実務等を扱う裁判官を対象として開催された国際会議であり、これらの地域を中心とした約20人の裁判官が出席し、香港特別行政区終審裁判所の講堂(Exhibition Gallery)で開催されました。
成瀬判事は、各国における近年の倒産法制や実務を紹介するカリキュラムにおいて、わが国の倒産事件の動向や、UNCITRALの小規模零細企業の倒産立法ガイドのコンセプトである「迅速・簡易・柔軟かつコスト効率の高い倒産手続」の実現に向け、東京地方裁判所民事20部で実施している様々な取組み等を報告し、水野判事は、企業再建事件における裁判官の役割に関するカリキュラムにおいて、我が国の民事再生事件及び会社更生事件における裁判官の手続的事項及び実質的事項に関する関与につき、パネリストとして説明や意見交換を行いました。その他、中小規模事業者を対象とした倒産手続の簡素化に向けた取組み、外国会社に対する倒産管轄権の行使、倒産債権に仲裁条項や倒産事件に係る専属管轄に関する合意等がある場合の処理方法等のカリキュラムにつき、発表や意見交換が行われ、わが国の実情についても紹介を行いました。成瀬判事、水野判事とも、各法域の代表者の発表や参加者との意見交換等を通じ、各法域における倒産事件処理の実情を知ることができ、国際倒産事件に関する知見を広げることができました。
(会議の様子)