債権差押命令の申立てをされる方へ

注意点

  1. 申立書を提出する裁判所は,原則として債務者の住所(法人の場合は本店所在地)を管轄する裁判所です。
  2. 債権差押命令の差押の対象は,債権に限られます。
  3. 差押の対象となる財産は,債務名義記載の債務者が有する財産に限られます。
  4. 債務者の給料を差し押さえる場合,債務者の勤務先の特定が必要です。
  5. 債務者の預金を差し押さえる場合,金融機関の支店の特定が必要です。
  6. 複数の預金を差し押さえる場合,支店ごとに金額の割付が必要です。
  7. 売掛金や請負代金を差し押さえる場合,契約の種類,目的物の種類,仕事の内容等の特定が必要です。

申立ての際の添付書類等(差押命令申立書とともに,提出してください。)

  1. 執行力ある債務名義の正本(判決,仮執行宣言付支払督促,和解調書,調停調書,審判,公正証書等)
    →執行文付与が必要な債務名義は,債務名義を取得した裁判所又は公証役場において執行文の付与を受けてください。
    ※基本的に次のものは執行文は不要です。
     家事審判書正本,家事調停調書正本(養育費,婚姻費用分担金,扶養料,遺産分割金,財産分与等を請求するときで,慰謝料等を含まない場合),仮執行宣言付支払督促正本,仮執行宣言付少額訴訟判決正本
    ※協議離婚及び離婚に伴う給付を定めた公正証書(ex.離婚給付等契約公正証書など)に基づく申立てにおける執行文について,令和5年1月1日申立書受付分からは,原則として,離婚という事実の到来に係る事実到来執行文及びその送達証明書の添付が必要となります。
     
  2. 債務名義の正本の送達証明書
    →債務名義を取得した裁判所又は公証役場において取得してください(家事審判書は更に確定証明も必要です。)。

  3. 代表者事項証明書などの商業登記に関する登記事項証明書(資格証明書)(3か月以内のもの)
    →登記事項証明書は当事者が法人の場合に必要です。また,本店所在地が債務名義上の本店所在地と異なるときは,当事者目録にその両方を併記し,そのつながりを登記事項証明書等で証明してください。第三債務者(金融機関など)の登記事項証明書は,代表者事項証明書で足ります。最寄りの法務局でお尋ねください。

  4. 住民票など(1か月以内のもの)
    →債務名義上の住所,氏名と現在の住所,氏名が異なる場合は,住民票(個人番号(マイナンバー)の記載のないもの)や戸籍附票等でつながりを証明してください。

  5. 収入印紙 4,000円(債権者1人,債務者1人,債務名義1通の場合)
    その他の場合は,お問い合せください。
  6. 郵便切手(陳述催告申立も同時にする場合)
     令和5年10月1日以降に申立てをされる場合に予納していただく郵便切手は以下のとおりです。
    《債務者1人,第三債務者1人の場合》合計3,196円
     内訳 500円×5枚,100円×4枚,84円×2枚,50円×2枚,10円×2枚,2円×4枚
    《債務者,第三債務者が複数の場合》
     ◇債務者が1人増えるごとに追加する分 1,204円
     内訳 500円×2枚,100円×2枚,2円×2枚
     ◇第三債務者が1人増えるごとに追加する分 1,898円
     内訳 500円×3枚,100円×2枚,84円×1枚,50円×2枚,10円×1枚,2円×2枚
  7. その他提出をお願いするもの
    ⑴長形3号(120mm×235mm)の封筒に,債権者のあて名を記載し,「第三債務者の数+1通」提出してください。
    ⑵当事者目録,請求債権目録,差押債権目録のコピーを1通ずつ

    ※ 債権執行手続等の説明はコチラをクリックしてください。

  • 5の収入印紙は執行費用として計上することができます。
    6の郵便切手は執行費用として計上することができます。
    令和5年10月1日から一般書留料,特別送達料が改定されますのでご注意ください。

債権差押命令が発令された後の手続きについて

  1. 債務者に債権差押命令が送達された日から以下の期間を経過したときは,債権者は,差押債権を取り立てることができます。裁判所から送付する送達通知書を確認のうえ,第三債務者に取立方法についての連絡をしてください。
    (1)給与等の債権又は退職金等の債権が差押えられた場合については,4週間
     ただし,上記の給与等の債権の差押えであっても,請求債権目録に夫婦間の協力扶助義務,婚姻費用,子の養育費及び扶養義務の債権が含まれる場合は1週間となります。
    (2)差押えられた債権が上記(1)以外の金銭債権である場合については,1週間
  2. 第三債務者から支払いを受けたときは,ただちに取立(完了)届を,差押の必要がなくなったときは取下書を裁判所に提出してください。
    また、債務者から支払いを受けたときは,取下書又は一部取下書(WORD:30KB)を提出してください。
  3. 金銭債権を取り立てることができることとなった日(既に取立届の提出又は支払を受けていない旨の届出をした場合にあっては,最後に提出をした日)から2年を経過した後4週間以内に差押債権者が取立届の提出又は支払を受けていない旨の届出をしない時は,債権差押命令が取り消されることがあります。

【お問い合わせ先】

名古屋地方裁判所民事第2部債権執行係
〒460-8509 名古屋市中区三の丸1丁目7番4号
TEL(052)205-1239,FAX(052)211-4523

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