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辻村深月さんにお話を伺いました
令和4年10月に、調停制度は発足100周年を迎えます。
これを記念して、最高裁判所に作家の辻村深月さんをお招きしてお話を伺いました。
辻村深月さんと語る調停制度の進化
最高裁判所広報誌「司法の窓」第87号では、調停制度の進化をテーマに、辻村深月さんと林道晴最高裁判事との対談企画を実施しました。
家族の外側に手を伸ばせる勇気。調停制度はそれを支える制度
対談の中で、近年の家族の在り方の変化について聞かれ、「家族の問題って外からすごく可視化しにくい。だから、家族の中で起こっている問題について、外側に対して手を伸ばせる勇気がすごく必要で、調停制度はそれを支える制度なのだと思いました。」と話す辻村さん。
この他にも、試行を進めているウェブ会議を利用した家事調停手続については、ウェブ会議の進め方に対するアドバイスをいただくなど、たくさんの貴重なお話を伺うことができました。
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辻村深月さんと林道晴判事の対談記事「辻村深月さんと語る調停制度の進化~過去・現在・未来~」
- 「司法の窓」第87号掲載版(PDF:2.2MB)
- 「司法の窓」第87号の記事を掲載しています。
- ウェブサイト特別版(PDF:1.6MB)
- 「司法の窓」の紙面だけでは収まりきらなかった、より詳しい対談内容を掲載しています。
- 「司法の窓」第87号のページはこちらをご覧ください。
気持ちが理解できない側の視点に立って想像してみる
せっかくならもっと色々聞いてみたい!ということで、辻村深月ファンの職員が集まって、引き続きお話を伺いました。
『クローバーナイト』を愛読する職員が「著書を読んで、まさにそうだなと身に染みました。ただ、妻から文句を言われたときに本のとおり反論したら、しばらく険悪になりました(笑)」と語るなど、終始和やかな雰囲気で話がはずんだ質問会。
辻村さんは、多彩なキャラクターを書き分けるための工夫や作家という仕事に対する思いなど、職員からあがった質問に一つ一つ丁寧に答えてくださいました。
特に、様々な人間の心理を丁寧に描く辻村さんが語った「気持ちが理解できない側の視点に立って想像してみる」という言葉は、この人はどんな人なのか、何を求めているのかと日々思いを巡らせながら裁判所を利用する皆さんと向き合う職員の心にも、強く響くものでした。
おわりに
最高裁判事との対談から裁判所職員との座談会まで、興味深いお話しをたくさんしてくださった辻村さん。
最後には、「ぜひ裁判所を舞台にした物語を書いてください!」としっかりリクエストもさせていただきました。
辻村さんが書く裁判所の物語を楽しみにしています。
本企画をとおして、少しでも調停制度に興味をもっていただき、司法を身近に感じていただければ、大変嬉しく思います。