民事訴訟法第百三十二条の十第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則(原文は縦書き)

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平成十八年七月二十六日最高裁判所規則第十号
改正 平成一八年一二月二八日最高裁判所規則第一四号
同一九年一〇月一日同第一二号
同二〇年一〇月一日同第一一号
同二一年一〇月一日同第九号
同二二年一〇月一日同第七号

民事訴訟法第百三十二条の十第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則を次のように定める。

民事訴訟法第百三十二条の十第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則

(電子情報処理組織を用いて督促手続を取り扱う簡易裁判所等)

第一条 民事訴訟法(平成八年法律第百九号。以下「法」という。)第百三十二条の十第一項に規定する電子情報処理組織(以下「電子情報処理組織」という。)を用いてする督促手続に関する申立てその他の申述(以下「電子督促手続関係申立て等」という。)を取り扱う指定簡易裁判所は、東京簡易裁判所とする。

2 指定簡易裁判所の裁判所書記官に対しては、法第三百八十三条に規定する簡易裁判所が指定簡易裁判所以外の簡易裁判所である場合にも、電子情報処理組織を用いて支払督促の申立てをすることができる。

(平一八最裁規一四・平一九最裁規一二・平二〇最裁規一一・平二一最裁規九・平二二最裁規七・一部改正)

(電子督促手続関係申立て等の範囲)

第二条 指定簡易裁判所の裁判所書記官に対してすることができる電子督促手続関係申立て等は、次に掲げる申立て等(法第百三十二条の十第一項に規定する申立て等をいう。以下同じ。)とする。ただし、債権者がするものに限る。

 一 支払督促の申立て
 二 仮執行の宣言の申立て
 三 支払督促の更正の処分の申立て
 四 前三号に掲げる申立ての取下げ
 五 法第百四条第一項に規定する送達を受けるべき場所及び送達受取人の届出
 六 法第三百八十八条第三項後段に規定する送達をすべき場所の申出
 七 法第九十一条第三項に規定する訴訟に関する事項の証明書の交付の請求

(電子督促手続関係申立て等の方式等)

第三条 電子督促手続関係申立て等をする者は、指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルから入手可能な様式に従い、前条各号に掲げる申立て等に関する法令の規定により書面等(法第百三十二条の十第一項に規定する書面等をいう。)に記載すべきこととされている事項を当該者の使用に係る電子計算機から入力する方法により、当該申立て等をしなければならない。

2 電子督促手続関係申立て等をする者は、当該電子督促手続関係申立て等に係る情報に電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成十二年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子署名をいう。以下同じ。)を行い、これを当該電子署名に係る電子証明書(電子署名を行った者を確認するために用いられる事項が当該者に係るものであることを証明するために作成された電磁的記録をいう。以下同じ。)と併せて送信しなければならない。ただし、当該電子証明書は、次の各号のいずれかに該当するものに限る。

 一 商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第十二条の二第一項及び第三項(これらの規定を他の法令の規定において準用する場合を含む。)の規定に基づき登記官が作成した電子証明書
 二 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第三条第一項に規定する電子証明書
 三 電子署名及び認証業務に関する法律第八条に規定する認定認証事業者が作成した電子証明書(指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機において電子署名を行った者を確認することができるものに限る。)

3 電子情報処理組織を用いてする支払督促の申立て(以下「電子支払督促申立て」という。)をする場合には、次に掲げる事項は、当該事項を証する情報を当該申立てに係る情報と併せて送信する方法によって証明しなければならない。ただし、第一号に掲げる事項については、前項の規定により同項第一号に掲げる電子証明書を送信する方法に限り、第二号に掲げる事項については、委任による代理人の権限を証する情報に作成者が電子署名を行い、これを当該電子署名に係る電子証明書(同項各号のいずれかに該当するものに限る。)と併せて送信する方法に限る。

 一 債権者が法人であるときの当該法人の代表者の資格
 二 委任による代理人の権限

4 電子支払督促申立てをする場合には、同時に、電子メールアドレス(電子メールの利用者を識別するための文字、番号、記号その他の符号をいう。以下同じ。)を届け出なければならない。

5 法第三百九十八条第三項に規定する指定は、電子支払督促申立ての時にしなければならない。

6 電子支払督促申立てをした場合における法第三百九十一条第二項ただし書に規定する債権者の同意は、電子情報処理組織を用いてする仮執行の宣言の申立ての時にしなければならない。

7 電子督促手続関係申立て等であって前条第一号又は第七号に掲げるものをする者は、手数料を現金をもって納めることができる。この場合においては、当該電子督促手続関係申立て等をしたことにより得られた納付情報により当該手数料を納付しなければならない。

(電子督促手続関係申立て等に関する処分の告知の方式)

第四条 法第三百九十九条第三項の規定は、電子督促手続関係申立て等に関する次に掲げる処分の告知について準用する。

 一 第二条第一号から第三号までに掲げる申立てを却下する処分の告知
 二 第二条第一号に掲げる申立ての不備を補正すべきことを命ずる処分の告知

2 前項において準用する法第三百九十九条第三項に規定する債権者の同意は、電子支払督促申立ての時にしなければならない。

3 第一項において準用する法第三百九十九条第三項に規定する債権者に対する通知は、前条第四項の規定により届け出られた電子メールアドレスあてに電子メールを送信する方法によってする。

(電磁的記録による作成等)

第五条 電子支払督促申立てに係る督促手続に関し、法第四百条第一項の規定により電磁的記録の作成等(同項に規定する作成等をいう。以下同じ。)をすることができるものは、次の各号に掲げる処分とし、指定簡易裁判所の裁判所書記官は、当該各号に掲げる処分について電磁的記録の作成等をする場合には、それぞれ当該各号に定める事項を当該指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法により行うものとする。

 一 支払督促 法令の規定により当該処分に係る書面に記載すべきこととされている事項
 二 電磁的記録の作成等がされた支払督促についての仮執行の宣言 当該支払督促について仮執行をすることができる旨及び手続の費用額

2 指定簡易裁判所の裁判所書記官は、前項第二号に掲げる処分について電磁的記録の作成等をした場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める事項を当該指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録しなければならない。

 一 執行文を付与したとき 民事執行規則(昭和五十四年最高裁判所規則第五号)第十八条第一項(第三号を除く。)に規定する事項
 二 仮執行の宣言を付した支払督促の正本を更に交付したとき 民事執行規則第十八条第二項に規定する事項

3 指定簡易裁判所の裁判所書記官は、次の各号に掲げる処分について電磁的記録の作成等をする場合には、当該処分に係る事項を当該指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法により行うものとする。

 一 第二条第一号から第三号までに掲げる申立てを却下する処分
 二 第二条第一号に掲げる申立ての不備を補正すべきことを命ずる処分
 三 支払督促の更正の処分

4 法第四百一条の規定は、前二項の規定により電磁的記録の作成等がされた部分について準用する。

(電磁的記録に係る訴訟記録の正本等の作成)

第六条 法第四百一条第一項に規定する電磁的記録部分の正本、謄本又は抄本の作成に当たっては、同項の規定により当該電磁的記録部分の内容を出力した書面に、正本、謄本又は抄本であることを記載し、指定簡易裁判所の裁判所書記官が記名押印しなければならない。

2 前項の規定は、前条第二項及び第三項の規定により電磁的記録の作成等がされた部分について準用する。

(氏名又は名称を明らかにする措置)

第七条 法第百三十二条の十第四項に規定する氏名又は名称を明らかにする措置は、第三条第二項の規定により電子督促手続関係申立て等に係る情報に電子署名を行い、これを同項に規定する電子証明書と併せて送信することとする。

2 法第四百条第二項において準用する法第百三十二条の十第四項に規定する氏名又は名称を明らかにする措置は、法第四百条第一項の規定により作成等がされた電磁的記録に記録された情報に電子署名を行うこととする。

(費用の予納の特例)

第八条 継続的にかつ反復して電子支払督促申立てをしようとする債権者(法人に限る。)は、指定簡易裁判所の登録を受けたときは、当該電子支払督促申立てに係る督促手続の郵便物の料金等(郵便物の料金又は民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)第十三条に規定する信書便の役務に関する料金をいう。以下同じ。)に充てるための費用を一括して予納することができる。

2 前項の規定による予納は、現金でしなければならない。

3 第一項の規定により予納された現金は、同項の登録を受けた債権者による同項に規定する電子支払督促申立てに係る督促手続において郵便物の料金等の支払の必要が生じたときに、その必要が生じた順に、当該郵便物の料金等に充てられるものとする。

(訴訟への移行による記録の送付等)

第九条 法第三百九十八条の規定により支払督促を発した裁判所書記官の所属する指定簡易裁判所とは異なる簡易裁判所又は地方裁判所に訴えの提起があったものとみなされたときは、当該指定簡易裁判所の裁判所書記官は、遅滞なく、当該簡易裁判所又は地方裁判所の裁判所書記官に対し、訴訟記録の送付(電磁的記録の作成等がされた部分については、当該部分に記録された情報の電気通信回線を通じてする送信)をしなければならない。

附則 抄

(施行期日)

1 この規則は、平成十八年九月一日から施行する。

附則(平成一八年一二月二八日最高裁判所規則第一四号)

(施行期日)

1 この規則は、平成十九年二月一日から施行する。

(民事訴訟法第四百二条第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則の廃止)

2 民事訴訟法第四百二条第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則(平成九年最高裁判所規則第八号)は、廃止する。

(民事訴訟法第四百二条第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則の廃止に伴う経過措置)

3 前項の規定による廃止前の民事訴訟法第四百二条第一項に規定する電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続に関する規則第一条の規定によりこの規則の施行前にされた支払督促の申立てに係る督促手続については、なお従前の例による。

附則(平成一九年一〇月一日最高裁判所規則第一二号)

この規則は、平成十九年十一月一日から施行する。

附則(平成二〇年一〇月一日最高裁判所規則第一一号)

この規則は、平成二十年十一月四日から施行する。

附則(平成二一年一〇月一日最高裁判所規則第九号)

この規則は、平成二十一年十一月二日から施行する。

附則(平成二二年一〇月一日最高裁判所規則第七号)

この規則は、平成二十二年十一月一日から施行する。

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      66. 事件記録の保存・廃棄の在り方に関する有識者委員会について
      67. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第8回、第9回)の統計数値の訂正について
      68. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第6回)の統計数値の訂正について
      69. 裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第8回)の統計数値の訂正について
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