最高裁判所長官
戸倉三郎(とくらさぶろう)
(昭和29年8月11日生)
略歴
- 昭和55年
- 一橋大学法学部卒業
- 昭和55年
- 司法修習生
- 昭和57年
- 判事補任官
その後,大阪地裁,札幌地裁,最高裁民事局,最高裁人事局,東京地裁において勤務
- 平成4年
- 東京地裁判事
- 平成6年
- 司法研修所教官
- 平成10年
- 広島地裁判事
- 平成11年
- 広島地裁判事部総括
- 平成12年
- 広島高裁事務局長
- 平成16年
- 最高裁人事局参事官
- 平成16年
- 最高裁事務総局審議官
- 平成20年
- 東京地裁判事部総括
- 平成21年
- 最高裁総務局長
- 平成25年
- 東京高裁判事
- 平成25年
- さいたま地裁所長
- 平成26年
- 最高裁事務総長
- 平成28年
- 東京高裁長官
- 平成29年3月14日
- 最高裁判所判事
- 令和4年6月24日
- 最高裁判所長官
信条,趣味など
裁判官としての心構え
世の中には自分の知識や経験では計り知れないことがあるという「畏れ」を忘れず,自分の価値観や経験などで「変換」することなく,物事をありのまま受け止めて考えることを心掛けています。これを実践するのはなかなか難しいのですが,物事の本質をつかみ,柔軟で多角的な判断をするための入口ですので,引き続き努力したいと思います。
好きな言葉
どんな場所でも,どんな仕事でも,黙々と自分の責任を全うする人こそ貴重だという「一隅を照らす」という言葉に,自分もそうありたいと,共感を覚えています。
印象に残った本
趣味の鉄道関係の本は別格として,その時の関心次第で,いろいろな分野の本を読みます。イギリス関係の紀行・歴史本,昭和史に関連した本はよく読みます。「失敗の本質」(戸部良一ほか5名著)は,組織が陥りやすい問題点を浮き彫りにした本で,他人事ではないという気持ちで何度か読み返しました。推理小説も好きですが,イギリスのF・W・クロフツの作品群が印象に残っています。作者が鉄道技師だと知ったのがきっかけで読み始めたのですが,ひらめきでよりは足を使った地道な捜査を積み重ねて真相に迫る手法の緻密さに魅了されました(犯人の視線から書かれた作品では,追及が迫りくる恐怖感を犯人と共有できます)。
趣味
鉄道趣味は,小学生のころから続いています。最近の「○○鉄」というジャンルで明確に分類できるほど徹底した分野はありませんが,旧国鉄時代の車両や列車に関心があります。秋葉原にあった旧交通博物館,大宮の鉄道博物館,横川駅のそばにある「碓氷峠鉄道文化むら」に出かけて,保存車両の車内で昔の雰囲気にひたるのは,何回やっても飽きません。また,10年前に健康維持のために始めたウォーキングは,街歩きや街道歩きに発展して続いています。初めて訪れる街を歩くとワクワクするのですが,地域の鉄道と出くわすと,どちらの趣味を優先させるか悩んでしまいます。
最高裁において関与した主要な裁判
※判示事項欄に「(裁判要旨)」の記載のある判決等の裁判要旨は,暫定的なものであり,確定した段階で変更される場合があります。