刑事手続における犯罪被害者のための制度

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 刑事手続では,犯罪によって被害を受けた方等に配慮するため,次のような制度が設けられています。

裁判の優先的傍聴の配慮

 公開の法廷で行われる裁判は,原則として,誰でも傍聴することができます。裁判の傍聴を希望する場合に,事前に申込みなどの手続は必要ありません。ただし,傍聴希望者が多いことが予想される事件では,傍聴券が必要となる場合があり,一般の人は傍聴券がなければ傍聴をすることができません。
 しかし,このような場合でも,被害者の方やその親族の方等から事前に傍聴を希望する旨の申出があったときには,優先的に傍聴席が確保されるよう,できる限りの配慮をします。

刑事事件の記録の閲覧・コピー

 刑事事件の被害者の方は,原則として,事件記録の閲覧,コピーができます。また,閲覧,コピーをしようとする事件の被告人等により行われた,その事件と同種の犯罪行為の被害者の方(同種余罪の被害者)は,損害賠償を請求するために必要があると認められる場合には,事件記録の閲覧,コピーができます。
 希望する場合には,刑事事件の被害者の方は,事件を審理している裁判所に申し出てください。また,同種余罪の被害者の方は,検察官に申し出てください。

刑事裁判への参加

 殺人,傷害,自動車運転過失致死傷等の一定の刑事事件の被害者の方等は,裁判所の許可を得て,被害者参加人として刑事裁判に参加することができます。希望する場合にはあらかじめ検察官に申し出てください。
 なお,資力の乏しい被害者参加人は,国が弁護士の報酬及び費用を負担する国選被害者参加弁護士の選定を求めることができます。希望する場合には,日本司法支援センター(法テラス)に申し出てください。

図版:被害者参加制度

公開の法廷で氏名等(被害者特定事項)を明らかにしない措置

 事件によっては,法廷で自分の氏名や住所等を明らかにしないように求めることができます。希望する場合には,あらかじめ検察官に申し出てください。

証人の不安や緊張等を緩和するための措置

 犯罪によって被害を受けた方等が証人として証言する場合,不安や緊張を緩和するため,次のような措置をとることが認められています。

  • 証言をする際,家族等に付き添ってもらうことができます。
  • 証人と被告人や傍聴席との間につい立てなどを置き,被告人や傍聴席の視線を気にせず証言することができます。
  • 事件によっては,法廷とテレビ回線で結ばれた別室で証言することもできます。

法廷での心情や意見の陳述

 犯罪によって被害を受けた方等は,法廷で自分の意見を述べることができます。希望する場合には,あらかじめ検察官に申し出ていただくことになります。
 なお,審理の状況その他の事情によっては,法廷での意見の陳述に代えて,意見を記載した書面を提出していただく場合などもあります。

民事上の争いについて示談ができた場合の刑事裁判の公判調書への記載

 被告人との間で,事件に関する損害賠償など民事上の争いについて示談ができた場合には,審理をしている裁判所に被告人と共同して申立てをすることにより,その示談の内容を刑事裁判の公判調書に記載することを求めることができます。
 公判調書に記載されることによって民事裁判で和解ができたのと同じ効力がありますので,約束どおり支払われない場合に,民事裁判を起こすことなく,強制執行の手続をとることができます。

損害賠償命令の申立て

 殺人,傷害等の一定の刑事事件が地方裁判所に係属している場合には,被害者の方等は,その刑事事件を担当している裁判所に対し,被告人に損害賠償を命じる旨の申立てをすることができます。

図版:損害賠償命令の申立て

このような犯罪によって被害を受けた方等のための制度の利用を希望する方や,もっと詳しくお知りになりたい方は,事件を担当する裁判所にお問い合わせください。また,各裁判所に備え付けてあるリーフレット「犯罪によって被害を受けた方へ」もご覧ください。
裁判所ウェブサイトの「裁判手続の案内 > 刑事事件Q&A」もご覧ください。

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