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財産開示手続

財産開示手続を利用する方へ

  財産開示手続は、権利実現の実効性を確保する見地から、債権者が債務者の財産に関する情報を取得するための手続であり、債務者(開示義務者)が財産開示期日に裁判所に出頭し、債務者の財産状況を陳述する手続となります。

 
財産開示手続により債務者の財産が開示されても、その財産に対して差押えの効力が及ぶわけではありません。債権を回収するためには、債権者は、陳述によって知り得た債務者の財産に対し、別途強制執行の申立てをする必要があります。

 養育費、婚姻費用の不払があるため、財産開示手続の利用をお考えの方は以下のサイトをご覧下さい。

 ワンストップ手続のご案内

目次

 

1 管轄裁判所

 債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所(民事訴訟法4条)が、執行裁判所として管轄します(民事執行法196条)。また、この管轄は専属管轄とされています(民事執行法19条)。
 債務者の現在の住所地が東京都の23区及び島しょ部である場合には、東京地方裁判所民事執行センターに、東京都の上記以外の場所である場合は、東京地方裁判所立川支部民事第4部に申立てをします。

2 申立人・申立ての要件

  申立人

① 執行力のある債務名義の正本を有する債権者(民事執行法1971項)
(債務名義の例)
 確定判決、仮執行宣言付判決、仮執行宣言付支払督促、強制執行に服する旨の陳述が記載された公正証書、少額訴訟判決、家事審判、和解調書、民事調停調書、家事調停調書、訴訟費用額確定処分

② 一般の先取特権を有する債権者(民事執行法1972項)
 
債務者の財産について一般の先取特権を有する債権者(民法306条参照)

  申立ての要件

① 執行力のある債務名義の正本を有する債権者(民事執行法1971項)

A  2(1)①記載の執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者であること。

B 執行開始要件を備えていること(民事執行法29条~31条)。
(a)債務者に当該債務名義の正本又は謄本が送達されていること(民事執行法29条前段)、(b)条件成就執行文又は承継執行文が付与された場合は、同執行文の謄本及び証明文書の謄本が送達されていること(民事執行法29条後段)、(c)請求が確定期限の到来に係る場合は、その期限が到来していること(民事執行法301項)等の執行開始要件を備えていることは、通常の強制執行の場合と同様です。

C   強制執行を開始することができない場合でないこと。
 
債務者について、破産手続開始決定、会社更生手続開始決定、民事再生手続開始決定及び特別清算手続開始決定がされている場合は、破産債権等に基づく強制執行を開始することができないので、財産開示手続も実施することができません。

② 一般の先取特権を有する債権者(民事執行法1972

A   債務者の財産について一般の先取特権を有する債権者であること(民法306条参照)。

B   一般の先取特権を実行できない場合でないこと。
 
被担保債権の履行期が到来していること。
 
債務者について、破産手続開始決定及び会社更生手続開始決定がなされている場合並びに民事再生手続において、再生裁判所が一般の先取特権の実行の中止又は取消しを命じた場合は、破産債権等を被担保債権とする一般の先取特権を実行できないので、財産開示手続も実施することができません。

③ 執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び一般の先取特権を有する債権者共通の要件

A   次のa又はbに該当することを主張、立証する必要があります。

     a 強制執行又は担保権の実行における配当等(※)の手続(申立ての日より6箇月以上前に終了したものを除く。)において、申立人が金銭債権(被担保債権)の完全な弁済を得ることができなかったこと(民事執行法197条1項1号及び2項1号)。

  ※この「配当等」とは配当及び弁済金(売却代金)交付の手続を指します(民事執行法84条3項参照。債権差押命令に基づく取立ては「配当等」には含まれません。したがって、執行手続が配当や弁済金(売却代金)交付の手続に至らず終了した場合は、下記要件bに該当します。

    b 知れている財産に対する強制執行(担保権の実行)を実施しても、申立人が当該金銭債権(被担保債権)に完全な弁済を得られないこと(民事執行法19712号及び22号)

申立人が、債権者として通常行うべき調査を行った結果、知れている財産がどれだけ存在するのか、そしてそれらの財産に対する強制執行(担保権の実行)を実施しても、請求債権の完全な弁済を得られないことを具体的に主張し、その疎明として、下記4申立書等(書式)(1)(d)または(2)(d)の「財産調査結果報告書」に記載される資料の提出を要します。

 

B  債務者が申立ての日前3年以内に財産開示期日においてその財産を開示した者でないこと(民事執行法1973項)。
 
本要件は、申立ての段階においては、明示的な主張立証を要しないと考えられています。ただし、過去3年内に財産を開示したことが実施決定前に裁判所に明らかになった場合には、申立人は、一部の財産の非開示(1号)、新たな財産の取得(2号)又は雇用関係の終了(3号)の要件を立証する必要があり、その立証がなければ申立ては却下されます。

 

3 申立てに必要な書類・費用等

(1) 執行力のある債務名義の正本を有する債権者

   財産開示の申立てに必要な書類及び予納費用は「債務名義に基づく財産開示の申立てに必要な書類等一覧」(Excel:19KB、複数シートあり)(PDF1:136KBPDF2:83KB)をご覧下さい。

   執行力ある債務名義・必要書類一覧表(Word:22KB(PDF:74KB)

   ※ 同一債務名義に基づいて複数の申立てを同時に行う場合、2通目以降の申立てにおいては、1通目に添付した原本を引用することができます。引用を希望するときは、上記必要書類の写しとともに、引用上申書を提出してください。

    【書式】引用上申書(※同一債務名義で複数申立てをする場合に作成)(Word18KB

 

  (2) 一般の先取特権を有する債権者

     財産開示の申立てに必要な書類及び予納費用は「先取特権に基づく財産開示の申立てに必要な書類等一覧」(Excel:18KB、複数シートあり)(PDF1:128KBPDF2:85KB)及び下記【案内】をご覧下さい。

【案内】雇用関係の先取特権の存在について申立人が証明すべき事実及び一般的な証明文書

4 申立書等(書式)

(1) 執行力のある債務名義の正本を有する債権者

(a) 財産開示手続申立書(頭書)

(b) 当事者目録

(c) 請求債権目録

 

(d) 財産調査結果報告書

(e)債務名義等還付申請書

  【書式】債務名義等還付申請書(PDF:37KB) (Word:15KB)

(2) 一般の先取特権を有する債権者

(a) 財産開示手続申立書(頭書)

(b) 当事者目録

(c) 担保権・被担保債権・請求債権目録

(d) 財産調査結果報告書

(3)財産開示期日が実施されたことの証明申請書

  当庁において債務者に対する財産開示期日が3年以内に当庁で実施されたことの証明が必要な場合は申請してください(法1973項要件の証明又は第三者からの情報取得手続における財産開示手続前置の要件立証や債務者の財産状況の疎明資料等として利用)。
  当該財産開示期日に係る財産開示事件の申立人が、郵送で証明書の交付を希望される場合は、申請書に郵便切手110円分を添えてください。

   【書式】 (PDF:103KB) (Word:23KB)

5 その他(参考書式)

   ⑴ 【書式】他の執行力ある債務名義の使用状況についての上申書(PDF:55KB) (Word25KB

   ⑵【書式】訂正申立書PDF:73KB(Word:27KB

           ⑶【書式】付郵便送達上申書(PDF:89KB(Word:19KB

   ⑷【書式】公示送達申立書(PDF:100KB(Word:18KB

 

6 財産開示手続実施決定後の手続等

⑴  実施決定が確定したら、1箇月ほど後の日が財産開示期日として指定されます。財産開示期日の7日から10日前の日が債務者等(開示義務者)の財産目録提出期限と指定されます。
【書式】財産目録(PDF:185KB)
       記載例等
(PDF:1417KB)

  提出された財産目録は、民事執行法201条に掲げられた者に限り、財産開示期日前においても閲覧、謄写することができます。

  開示義務者が財産目録を提出した後は、債務者の同意がない限り、財産開示手続申立事件を取り下げることはできません(民事執行法20条、民事訴訟法2612項)。

  申立人(申立人が法人の場合は代表者)、同代理人弁護士、同許可代理人は、財産開示期日に出頭し、執行裁判所の許可を得て、開示義務者に対し質問することができます(民事執行法1994項)が、根拠のない探索的な質問や開示義務者を困惑させる質問は許可されません。
 
なお、財産開示期日の円滑な実施のため、質問がある場合は、事前に質問書を提出してください。

⑸  執行力のある債務名義の正本及び同送達証明書(同確定証明書も同様)は、財産開示手続の実施決定が確定または事件が取下げ等で終局するまで還付されません。

⑹  開示義務者が財産開示期日に出頭しなかった場合、財産開示手続は終了します。

7 ウェブ会議等の方法による財産開示期日について

財産開示期日については、民事執行法の改正により、一定の要件の下に、申立人及び開示義務者がウェブ会議の方法により参加して手続を行うことができる旨の規定が定められました(改正民事執行法199条の3。なお、申立人は音声通話の方法(電話参加)により財産開示期日における手続に関与することもできます。改正民事執行法199条の2)。施行日は令和8年5月21日です。 

 ⑴ 申立人のウェブ参加(又は電話参加)

    裁判所が相当と認めるときにウェブ参加(又は電話参加)をすることができます。ウェブ参加(電話参加)を希望される方は、上申書を提出して下さい。

   【書式】ウェブ会議等の利用希望に関する上申書(申立人)

       (PDF:108KB) (Word:24KB

 ⑵ 開示義務者のウェブ参加

    以下の①か②の要件に該当する場合、申立人に意見を聴いた上、裁判所が相当と認めるときに、ウェブ参加をすることができます。

   ① 開示義務者の住所、年齢又は心身の状態その他の事情により、開示義務者が執行裁判所に出頭することが困難であると認める場合(出頭困難)

   ② 事案の性質、開示義務者の年齢又は心身の状態、開示義務者と申立人本人又はその法定代理人との関係その他の事情により、開示義務者が執行裁判所及び申立人が在席する場所において陳述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合(圧迫等のおそれ)

ウェブ参加を希望される方は、上申書及び上記①又は②の事情を裏付ける資料を提出して下さい。

【書式】ウェブ会議等の利用希望に関する上申書(開示義務者)

   (PDF:124KB) (Word:27KB

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